第373回サンデーセミナー(2020年8月)【オンライン】実践!かかりつけ薬剤師~ファーマシューティカルケア

第373回 サンデーセミナー

【日時】 2020年8月23(日) 9:50~12:30
【会場】 zoom会議室

    SWITCH WORKS(岡山市北区本町6-30第一セントラルビル2号館7階)
【講義プログラム】
 ■『プレアボイドの考え方と実践のポイント』
  田坂 祐一  先生
  (就実大学薬学部 臨床薬学部門臨床薬学研修室 薬学博士)

 ■『インスリンの手技とリスクマネジメント』
  福田 秀高 氏
  (イーライリリー株式会社)

【研修認定単位】 1.5単位

 

身近でありながら実は自信のある薬剤師は多くないプレアボイドの実践、そしてインスリン製剤。
2回目のオンライン開催となった第373回サンデーセミナーでは、プレアボイドの意義とその具体例を就実大学の田坂祐一先生に、そしてインスリン注射の基本的な操作と注意点についてイーライリリーの福田氏にご講義いただきました。

 

 

 

 

【受講者のこえ】

 薬機法の改正により今後投薬後のフォロー、アセスメント、医師へのフィードバックが重要になっていく。高齢者人口が増えていく中で適切な薬物療法が行われることは患者さんの不利益の回避につながるし、ひいては医旅資源の無駄も軽減できる。現状では検査値を入手できる症例は少ないが、 ’腎機能の状態を意識したフォローと高齢者がポリファーマシーの状態になっていないかアセスメントしていきたいと思います。

 プレアボイドは日々の疑義照会の中に多く含まれているとのこと。投薬時の患者さんとの話の中でチェックしている事項(他医院薬との重複や相互作用、処方意図の確認など)がプレアボイドにつながっていることが分かった。今後も引き続きしっかりと聞き取りをして処方監査していきたいと思う。

 実際の現場で起こった症例ばかりだったのですごく参考になりました。イリノテカン投与時の副作用に対する薬(ブスコパン、ロペラシド、抗菌薬等)実際に薬局でもよく出るので投薬時に役立てたいと思います。腎機能を確認することが一番大事であり、減量や禁忌など気を付けたいと思います。

 処方箋1枚のみを見るのではなく、処方の履歴や手帳などいろいろな情報を用いて薬学的ケアを行い、患者さんの副作用予防などに努めたいと思います。積極的に介入し、患者さんや医療費の抑制にも貢献したいと思う。

 実際に私自身も体験したことがある事例もいっぱい出てきていました。タルセバとH2ブロッカーの併用でAUC↓とか保湿剤の必要性とか高齢者の薬剤性せん妄とか。転倒リスクについて説明したこともあります。今のところでも同種同効薬使用についての疑義で薬を止めることはよくあります。今のままさらに注意していくこと、キチンと薬歴をとることは大事だなあと思いました。薬局では代理人が来ることも多く、検査値は不明、腎機能の把握は聞き取りだけでは難しいなあと思いました。薬剤師の働きの結果が数値で見られて良かったです。

 プレアボイドという言葉を知らなかったので興味を持って聞くことができた。プレアボイドは薬剤師の提案を受け入れてもらえないこともあるが継続的にモニタリングを行い必要なら再度提案することは大事だと思った。そのため患者さんから情報を聞いて薬歴を充実させようと思う。

 日本医療機能評価機構の薬局ヒヤリハット事例収集・分析事業やこのたび岡山県薬剤師会での薬局プレアボイド報告システムがあるが、これまで十分に報告できていなかった。これまで自分たちの内側だけのことにしていたが、やはり外に見えるようにしなければ我々薬剤師の存在意義は認められづらいので、これからが積極的に報告したい。講義の中で「保険薬局、病院ともに多くの副作用回避に貢献している」とあったが、薬剤師としてのゴールは同じであることを改めて体感できた。

 地域支援体制加算を算定するためにプレアボイドの報告・情報提供・薬学管理・指導が必要であり、役に立つと思う。今回示していただいた検査値がプレアボイドの促進には不可欠だと感じたので、患者様へ積極的に声をかけて教えていただくことから始めようと思う。プレアボイドの報告件数を増やすことをまず行いたい。自分たちの仕事を数値で示すという概念が自分の中にはなかったので少し驚いた。ヒヤリハットとプレアボイドの違いについて詳しく説明していただいて良かった。

 プレアボイドとヒヤリハットとの違いがよくわかっていなかったのですが理解できましたし、どのような事例がプレアボイドなのか理解できましたので、今後もっと多くの事例を報告できると思います。日々の疑義照会の中にプレアボイドがあるので、薬歴、検査値、聞き取り、禁忌疾患、副作用のモニタリングをしっかりすることで疑義照会につながる項目に注目。高齢者で副作用に気を付けるべき薬剤を特に重点的にチェックするようにする。

 疑義照会をすることでヒヤリハット・プレアボイドの蓄積をし、その後医療費の削減になることがよくわかった。薬歴+継続的なモニタリング億審につながるようにしたい。

 副作用症状が出た場合にDrに代替案を提案する時に納得してもらえる、再考してもらえる伝え方の必要性、それが強いては患者様にとって有益となることを、具体的な例を交えつつ話していただいたのでとても参考になった。

 アクシデントにせずプレアボイドで抑えるには投薬時などに患者さんからどのように薬を服用しているか、Drからどのように聞いているか、併用薬は?などしっかり聞き出して体調変化はないか、飲みにくさはないかなどに気づくことが大切だと思いました。Do処方で体調に変わりないとなかなか聞き出しにくいが不要なお薬を服用し続けている可能性もあるのでしっかり聞き出せるようになりたいなと思います。

 腎機能により容量調節が必要な薬剤についてのプレアボイド報告が多いことを知り、腎機能に注意しようと思った。薬局では検査値が分からない場合が多いが、年齢や服用中の薬から推察することは可能だと思うので注意していきたい。

 処方内容に変更があった場合には何故なのかを患者さんと話をすることで確認したり、袱紗王の初期症状に気づいたり、併用薬との相互作用・重複等、継続的に患者さんと見ていく。

 プレアボイドは薬剤師の職能を生かせる重要な役割だと思う。プレアボイド報告は数例しかしていないが、毎日の業務でプレアボイドに相当するものは数多くある事を再認識した。

 とてもわかりやすく、もう少しいろいろな事例を聞いてみたいと思う講義だった。まだまだ勉強不足だと再認識したので、取り組み方を見直していこうと思った。高齢の患者様が多いので、腎機能低下・肝機能低下している方に接する機会があると思います。血液検査を受けている方もいるので確認させて頂けるよう声掛けをしてプレアボイドを実践し副作用回避していければと思いました。服薬指導の中でも副作用の初期症状が出ていないか、より一層患者様のご様子確認や生活の中での変化を聞いていきたいと思います。

 地域の保険薬局として、患者さんや近くの医療関係者と信頼関係を築くことが大事と考える。そのためにも認定薬剤師を取得しかかりつけ患者さんを増やしていきたい。プレアボイドやポリファーマシーの問題に積極的に取り組んでいきたい。地域密着型の店舗で働く自分としてはプレアボイドの内容は大変興味深いものでした。医療経済効果のことは考えたことがなかったので、具体的な数字まで知ることができて、プレアボイド実践のモチベーションになりました。今回得た知識をもとに、お薬手帳など患者さんの情報をより深く把握し、副作用による健康被害の回避、残薬の削減など患者さん不利益回避に努めたい。

 今までにプレアボイド報告をした症例は他院で類似処方があり重複回避で疑義照会したものがほとんどです。在宅や施設の患者様では処方に対して服薬後の様子をご家族や関わっているスタッフの方々から聞き込めて検討する時間がある。しかし薬局窓口で外来となると検査値まで踏み込んで話すことのできる患者様は少ないのが現状です。ですがまずはかかりつけの患者様からしっかり聞き込みができる服薬指導を心掛けようと思いました。

 

 


 

 

 岡山県糖尿病サポーターとして自己注射チェックリストの内容は定期的にチェックできるように気を付けていきたい。糖尿病患者さんのQOLを少しでも高めれるように相談体制を確立していきたい

 インスリン方法をワイズ計式でしてくれたので分かりやすかった。

 インスリン製剤は薬剤師が間違いやすいポイント・患者さんが間違いやすいポイントが勉強になりました。確かにインスリンの量は変わりやすいので監査の時に特に注意しようと思います。

 高齢者の多い店舗であり、インスリン類の注入手技があやふやになっている例がみられることがある。メーカーが用意している説明文書と練習用キットを用いて定期的な確認をしていきたいと考えている。

 インスリン製剤の使用法について、操作の「理由」までの説明は行えていなかったと思うので、これからの服薬指導でお伝えしていこうと思う。

 インスリンの手技がHbA1に影響することが分かったので確認していきたいと思った。抜針までの時間、空打ちをとばしていないか等可能な範囲で確認していきたい。

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