お昼の定食。あなたは何から食べますか?糖化を避ける食事法でアンチエイジング!
2月の薬剤師研修「第331回サンデーセミナー」は、就実大学薬学部教授の森秀治先生にご登壇いただき、「AGEsを知ってアンチエイジング」のテーマでご講演いただきました。
アンチエイジングと聞くと、美容に関する話題かな?と思いがちですが、深刻な超高齢化社会を迎えている日本にとって「健康寿命」を延ばすアンチエイジングの取組みは、医療者にとって重要な課題です。
AGEs(エイジ)とは老化や生活習慣病を加速する危険因子「終末糖化産物」のこと。食べ物に含まれるAGEsを摂取する、体内で余分な糖がたんぱく質等と反応してAGEsが作られる、という2つの経路によってAGEsは体内に蓄積していきます。体の酸化を進めたり、免疫・炎症の過剰亢進が起こるなど、様々な悪影響をおよぼす厄介なAGEsですが、じつは食事の摂り方とAGEs量は大いに関係しているそうです。
《糖化を軽減する食事法のポイント》
□食べる順序
□食事にかける時間
□食事回数
□食材の選び方(低GI値食品)
□食材のAGEs量を増やさない調理法
病気(特に生活習慣病)は薬の服用だけでなく、食事への配慮も重要です。今回森先生から教わったことを自分のものにして、患者さんによりよい食事指導ができれば、と思います。
森先生のお話し、わかりやすくて興味深く、あっという間の90分でした。ありがとうございました!
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参加薬剤師の感想より
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◎AGEsが溜まりやすい生活習慣病の人には特に、食事のとり方を工夫することでAGEs蓄積が軽減できることを説明したい。
◎投薬の時なかなか生活習慣についてのアドバイスが出来ていなかったので今回学んだことを取り入れようと思った。
いきなり強要するのでなく、まず正しい知識を知ってもらうことから始めたい。相談会でも生かせる。
◎自分自身も気をつけたいと思った。健康にいいからとスムージーにして飲むのは実は糖をいっぱい摂取しているので、ざく切りの方が良いとか。
生活習慣病でAGEsが蓄積されているとか、おいしい食べ方(調理法)はAGEs量が変化する等
じゃ何食べたら…?!っていう気持ちにはなったが、工夫することで少しでも摂取を減らすための参考になると思った
◎日頃患者さんに接している中で、農業が盛んな地域のためか、高齢者でも若者に負けないくらいコメなどの炭水化物や果物を摂取している方が多いように感じている。ただ「ご飯を減らしてください」では説得力がないが、今回学んだAGEsの蓄積を説明することで、患者さんも理解が深まると思う。
◎身近な例を引き合いに出しながら、とても上手にわかりやすく説明してくださいました。
AGEsが骨強度にも影響をおよぼすことは初めて知った。
◎基礎疾患によっても老化が促進され、様々な疾患への影響にAGEsが関係することがわかった。
日常生活の改善が色々メリットがあることを服薬指導に取り入れたい。
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第331回 サンデーセミナー
【日時】 2017年2月19日(日)9:30~14:15
【会場】 就実大学 S館 S512講義室
【講義プログラム】
■『AGEsを知ってアンチエイジング』
就実大学薬学部教授 森秀治先生
■メーカーによる医薬品セミナー(1)
■メーカーによる医薬品セミナー(2)
【研修認定単位】2.0単位
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