2023年02月17日
「そろそろ子どもが欲しいけど、今の職場は育休とりづらい・・」
「毎日忙しいけど育休を取得しやすい職場はあるのかな?」
「薬剤師に転職したいけど、育休って取れるのかなぁ」
など、現薬剤師・薬剤師希望の女性の中にはこのように悩んでいる方もいるでしょう。
産休・育休制度が整った職場であれば、薬剤師として安心してキャリア形成ができます。
一方で、妊娠や出産を理由に離職し、ブランクがあることで復職をためらう方もいるのも事実です。
この記事では、育休を取得しやすい職場や育休中に薬剤師がやるべきことなどについてご紹介します。
✅本記事の内容
- 薬剤師は育休を取得しやすい?
- 薬剤師の育休制度とは?休業期間や手当など
- 育休中に薬剤師がやるべきこと
- 育休中もスキルアップしながら、スムーズに復職しよう!
薬剤師は育休を取得しやすい?
規模の大きい病院や薬局、ドラッグストアでは、薬剤師の産休・育休は比較的取得しやすいとされています。
一方で、従業員が少ない小規模な薬局では、産休・育休の制度上、与えられている権利とはいえ、なかなか取得しづらい状況にあります。
では、どのような職場なら産休・育休が取りやすいのでしょうか。
「薬局」「ドラッグストア」「病院」「公務員薬剤師」別にみていきましょう。
【薬局】
薬局では、多くの女性薬剤師が活躍しています。
そのため、産休・育休制度に加えて、出産後のキャリアアップ制度や男性の産休・育休取得制度も設けている薬局もあります。
また、一部の薬局では、育休からの復帰後、最大2時間まで勤務時間を短縮できる制度を導入しています。
【ドラッグストア】
ドラッグストアは、多くの企業で福利厚生が充実しています。また、ドラッグストアは比較的女性が多い職場です。そのため、子育て中のママ薬剤師の理解が得られやすく、フォローも受けられるでしょう。
店舗数の多いドラッグストアの場合、通勤時間を短縮するために別の店舗へ異動するなど柔軟に対応してくれることもあります。
【病院】
病院では産休・育休が一般的であり、産休・育休を100%取得できるケースも珍しくありません。また規模の大きい病院では、保育園が敷地内または敷地外に設置されている場合もあります。
したがって、待機児童により、育休後に職場に復帰できないなどのトラブルは少ないでしょう。病院で夜勤をする時も、夜間対応の託児所を設置していることもあります。
【公務員薬剤師】
国が産休・育休の取得や出産後のキャリアアップを支援しているため、公務員薬剤師は産休・育休を無理なく取得できるでしょう。そのため、産休・育休に伴う福利厚生も充実しています。
また、公務員薬剤師の中には、男性も育休を取得するケースもあります。
全ての職場に言えることですが、薬剤師が少ない職場でも、ママ薬剤師がいるかいないかで産休・育休の取得しやすさは大きく変わるでしょう。
産休・育休を取得するタイミングで退職しても、子育てに理解のある職場や子育て経験のある薬剤師が多い職場なら復職しやすくなります。
前例があれば産休・育休制度への理解はもちろんのこと、困ったことがあればママ薬剤師に相談できるので心強いです。
薬剤師の育休制度とは?休業期間や手当など
ここからは、育休の制度と育児休業給付金について紹介します。
◆育休について
育休の正式名称は「育児休業」で、子どもが1歳になるまで、女性も男性も会社に申請できる制度です。
また、子どもが1歳になっても保育園に通えない場合など、一定の条件を満たせば、最長1歳6か月まで育休を延長できます。
さらに、2017年10月からは、1歳6ヶ月の時点で保育園に入所できない場合、2歳になるまで育休を延長できるようになりました。
56日間の産休の後、仕事に復帰するか育児を続けるかを決める必要があります。
復帰せずに育児に専念する場合は、産前休業と一緒に育休の申請もしましょう。
***育休を取得するには、一定の条件を満たす必要があります***
【産休・育休取得条件】
産休制度は正社員、パート、派遣など雇用形態に関係なく、誰もが取得できます。一方で育休は一定の条件を満たさなければなりません。
以下からパターン別にみていきましょう。
【パターン1】
パート・契約社員など期間限定で働いている場合は、育休の申請時に以下の要件を満たしている必要があります。
・同じ雇用主に1年以上雇用されている
・雇用契約が子どもの2歳の誕生日の2日前に契約終了、契約が更新されないことが明らかでない
【パターン2】
労使協定で以下の点を育休の対象外としている場合は、育休を取得できません。
・雇用期間が1年未満
・雇用関係が1年以内に終了する場合
・週の労働日数が2日以下
【パターン3】
日々雇用されている方は育休を取得できません。また、短期で働く場合も育休を取得するのは難しくなります。
以上のように育休の取得には、さまざまな条件があります。
例えば、転職後3か月で妊娠が判明した場合は、パターン2に該当し、育休の取得条件を満たしていないため、育休を取得できません。
ただし、産休は取得可能で、産後56日で復職するか、配偶者に育休を取得してもらうかを選択する必要があります。しかしながら、育休の取得状況は社内規定により異なるため、職場に確認しましょう。
参照元:厚生労働省
【育児休業給付金】
雇用保険に加入している方が育休を取得した場合に支給されます。
育休開始前の2年間に合計12カ月以上雇用保険に加入していることが条件です。
転職して1年未満の場合は、条件を満たさない場合がほとんどです。
前職から1年以内に転職した場合は支給対象となります。(前職の雇用保険の加入実績も含まれるため)
また、育休期間に応じて支給額が異なります。
育休開始から180日目まで(180日目を含む):育休開始時の給与の67%
育休開始181日目から子どもの1歳の誕生日まで:育休前の50%
*育休の延長が認められた場合、育児休業給付金も延長できます。最長で子どもが2歳になるまで延長可能です。
参照元:厚生労働省
富永薬局では子育てがしやすい環境を整えています
富永薬局では、産前産後休業制度、育児・介護休業制度が国に制度化されるより以前から社内制度として整備しており、利用実績も多数。ママさん薬剤師がおおぜい活躍中です。
もちろん男性の産休・育休取得制度もあり、イクメン薬剤師がしっかり活用しています。
また午前や午後だけ働くことができるパート薬剤師の求人もございます。
一度以下の採用情報を確認してみてください。
採用情報 | 富永薬局グループ (kusuriya.co.jp)
<~富永薬局で働いている先輩薬剤師ママさんの声~>
2013年に長女を出産しました。
ご自身もワーキングマザーである先輩には
休暇取得のことだけでなく、出産前後の身体や生活の変化とか、仕事と家庭のバランスとか、色々と相談に乗ってもらいました。
周囲に迷惑をかけてしまうことを申し訳なく思いましたがら「お互い様だから大丈夫。私の時もみんなが助けてくれたのよ。仕事のことは心配せず、元気な赤ちゃんを産むことを一番に考えて!!」と応援してもらえたのが何よりうれしかったです。
実を言うと、休職よりも復職する時の方が不安は大きかったですね。
でも人事部の女性担当者が親身になって
話を聞いてくれたり、保育園が決まるまでの育休の延長もできたので安心して復職できました。
今は時短勤務で、仕事と子育て、どちらにもやりがいを感じています。
完璧主義からか両立に悩んだこともありますが先輩方に助かられ、「親業」を楽しむ余裕が出てきた今日この頃です。
(薬剤師女性 iさん)
育休中に薬剤師がやるべきこと
産休・育休を取得してブランクがあると、復職できるか不安になる薬剤師もいるのではないでしょうか。
新しい薬が次々と出てきて、治療法も目まぐるしく進化しているので、不安になるのは当然だと思います。
しかし、薬剤師として経験があるのなら、そこまで不安になることはないでしょう。
確かに新しい薬や治療法は次々に開発されていますが、薬剤師としての経験は決してゼロではありません。
もちろん、育休中に起こった変化について知るために、相応の努力をして復職する必要があるでしょう。
育休中は、薬局や薬剤師向けの情報誌を購読したり、インターネットで役立つ情報を読んだりして、知識をアップデートしましょう。
また、可能であれば薬剤師会などの研修に参加したり、新薬などの情報を得るために職場に訪ねたりするのも良いでしょう。
職場で定期的に勉強会が開催される場合は、育休中も参加するようにお願いするのもおすすめです。
育休中に時々職場を訪問することで、良好なコミュニケーションを維持し、職場復帰の意思を上司や同僚に伝えることができます。
また、新しい情報を得ることは自分自身のモチベーションにつながり、今後のキャリアに活かせるでしょう。
富永薬局では育休中でもオンラインで研修を受講できる体制を整えています
富永薬局では、育休中も薬剤師向けオンライン研修(サンゼミ)に参加できる、人事担当者が保育園探しをお手伝いするなど、会社をあげて手厚いサポート体制を整えているので、育休後に安心して職場復帰できます。
富永薬局のサンゼミは毎月第3日曜日開催。医療や介護福祉の世界で活躍される著名人を講師にお迎えし、岡山で活躍する薬剤師の皆さんに、受講料フリーで高度な生涯教育プログラムです。
サンデーセミナーは薬剤師さんなら誰でもご参加いただけて、育児休暇中の薬剤師さんの参加も大歓迎です。
こちらの記事を参照してみてください。
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富永薬局のサンゼミ | 富永薬局グループ (kusuriya.co.jp)
育休中もスキルアップしながら、スムーズに復職しよう!
日本の労働市場における女性の活躍は不可欠であり、国も育児休業期間の延長を法改正で行うなど、支援策をしています。
育休制度を正しく理解し、出産や育児への不安を解消して、仕事と家庭を両立できるようにしましょう。
出産の度に復職や転職に不安を感じたり、度重なる転職でキャリア形成がうまくいかなかったりする状況に陥らないためにも、長期的な視点でライフプランを考えることが大切です。