2023年07月24日
「今の自分の手取りって、薬剤師の平均と比較したら高い?低い?」
「転職するなら、今の手取り額よりも多くもらいたい!」
転職にあたって手取り額に対し、このような思いを抱いていませんか?
今回は「薬剤師の手取り額」「手取り額を把握するために注目すべきポイント」をお伝えします。
✅本記事の内容
- 【重要】薬剤師の平均手取り額を公開!
- 薬剤師の手取りは働く場所でも変わるってホント!?
- 「手取り額」を把握するには「手当」も重要!
- 手取りの目安を把握して収入アップを目指そう!
【重要】薬剤師の平均手取り額を公開!
手取り額とは、総支給額から保険料や税金などを引いた「差引支給額」を指します。
実際に銀行口座に振り込まれる金額なので、気になる方も多いのではないでしょうか。
手取り額は「総支給額×0.8」の計算で大体の目安を把握できます。
厚生労働省による統計から読み取れる薬剤師平均給与より、「手取り年収」「手取り月収」の目安額を算出しました。
平均総支給額 |
手取り年収 |
きまって支給する現金給与額 |
手取り月収 |
551.1万円 |
440.8万円 |
41.4万円 |
33.1万円 |
※平均総支給額=きまって支給する現金給与額×12か月+年間賞与その他特別給与額
総支給額と手取り額の差が生まれるのは、下記のようなものが引かれているためです。
・所得税(国税)
・住民税(都道府県税+市町村民税)
・健康保険料
・厚生年金保険料
・雇用保険料
・介護保険料(40歳以上の場合のみ)
転職活動で見る求人票に記載されているのは、「手取り額」ではなく「総支給額」ですので注意しましょう。
また、面接時に希望年収を聞かれる場面があれば、総支給額で伝えるよう心がけてください。
転職後に「手取り額が思ったより少なかった」とならないよう、契約前にしっかりと条件をすり合わせましょう。
薬剤師の手取りは働く場所でも変わるってホント!?
薬剤師は、職種や地域でも手取り額が変わります。
それぞれの条件別に、薬剤師の手取り年収の目安をまとめました。
◆地域別で見た「手取り額」
薬剤師の平均手取り額は、「その地域で薬剤師が不足しているか」でも差が出ます。
都道府県別の平均年収額から「1位~3位・46位~47位」をピックアップし、手取り年収の目安を算出しました。
|
1位 |
2位 |
3位 |
46位 |
47位 |
都道府県 |
宮崎県 |
熊本県 |
栃木県 |
和歌山県 |
三重県 |
平均手取り年収(目安) |
574万円 |
547万円 |
531万円 |
407万円 |
392万円 |
◆職種別で見た「手取り額」
薬剤師の手取り額は、職種によって大きく左右されます。
薬剤師業務を行う職種別の「目安手取り額」は下記の通りです。
|
ドラッグストア |
調剤薬局 |
病院 |
手取り年収(目安) |
400~440万円 |
360~400万円 |
320~360万円 |
ドラッグストアは高く出ていますが、大手企業で全国転勤をする社員がいるため相場が上がっていると考えられます。
特定の地域にのみ出店している中小のドラッグストアは相場よりも年収が低い求人が多いでしょう。
逆に病院の相場は低く出ていますが、「慢性期・回復期病院は年収相場が高い」といった病院の種類別に見ると差が出てきます。
職種別の年収相場だけで転職先候補を絞るのではなく、初めは幅広く見ていくと好条件の求人に出会えるかもしれません。
「手取り額」を把握するには「手当」も重要!
求人票を見る際、提示されている月収・年収も大切ですが「どのような手当があるのか」もきちんと確認しておきましょう。
手当の条件をクリアしているかで、手元に残る金額に差が出ます。
ここでは、薬剤師が特に注目すべき「住宅手当」「残業手当」について解説します。
1.住宅手当
住宅手当は、一般的に「家賃の補助」「住宅ローンの補助」として支給されます。
住宅手当を支給するかの判断材料として一般的にあがるのが、下記のような条件です。
・世帯主であるか否か
・賃貸か持ち家か
・会社が指定している通勤範囲内であるか
住宅手当の金額で手取り額が大きく変わりますので、
「ご自身が転職先の条件に当てはまるか」「いくらもらえるか」は必ず確認しましょう。
2.残業手当
残業手当は「規定の時間からどれくらい長く働いたか」で金額が決まりますが、
「1分単位でカウント」や「30分単位でカウント」など企業により規定が異なります。
「残業時間はどのように申請するのか」も確認し、了承の上で転職先を決めましょう。
薬剤師の転職先の中には「固定残業代制(みなし残業代制)」を採用しているところもあります。
「固定残業代制」とは、固定給に一定時間分の残業代を含めて支給する制度です。
事前に「固定残業代として10時間分を含む」のように指定されており、
その月の残業が10時間に満たなかった場合でも全額支給されます。
求人票に固定残業代も含まれた給与額が記載されるため、手取り額の勘違いがないよう注意しましょう。
3.外部認定専門薬剤師手当
学会の認定薬剤師や専門薬剤師を取得している人に対して、特別に手当を支給している職場もあります。
特に「研修認定薬剤師」に関しては、調剤薬局にとっても加算対象となるため評価している職場が多いです。
他にも「栄養サポートチーム専門薬剤師」「外来がん治療認定薬剤師」など、専門性の高い資格を評価している職場もあります。
ご自身で取得している認定資格・専門資格があれば、手当につながる求人を探してみるといいでしょう。
手取りの目安を把握して収入アップを目指そう!
今回は「薬剤師の手取り額」「手取り額を見極めるために確認すべき事項」をお伝えしました。
求人票を見る際は「手元にどの程度の金額が残るのか」も加味しながら確認しましょう。
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