2023年07月24日
薬局でのクレーム対応は信頼構築に欠かせません。
患者さんに満足してもらうために、正しい対応方法を知ることが重要です。
薬局でのクレーム対応には様々な課題が存在します。
不適切な対応が患者さんの信頼を損ね、リピーターの減少や評判の悪化につながる可能性もあります。
この記事では、薬局のクレーム対応において信頼を築くための具体的な方法について詳しく解説します。
✅本記事の内容
- 薬局でのクレーム対応【スムーズに解決するための4つのプロセス】
- 薬局のクレーム対応ガイドライン!対応マニュアルで対策しよう
- 薬局でよくある【4つのクレーム事例と解決事例】
- 薬局はクレーム対応で満足度UP!適切な対応ができればOK
患者さんとのコミュニケーションや適切な対応策などをご紹介します。
薬局でのクレーム対応【スムーズに解決するための4つのプロセス】
薬局でのクレーム対応について、以下のようなプロセスがあります。
【初期謝罪】
クレームを受けた時は、まず謝罪します。
ただし、謝罪するのはクレームの内容全体に対してではなく、患者さんが不快な思いをしたことに対しての謝罪です。
【患者さんの話を聞く】
患者さんの意見を尊重し、言い訳や説明は避け、患者さんの話をしっかり聞きましょう。
患者さんが何に不満を抱えているのか、どんな要求をしているのかを注意深く把握することが重要です。
【事実確認】
患者さんが自分の主張を話し終わったら、少し気持ちが落ち着いて話し合える状況になります。
その時点で、質問をしながら事実を確認します。
患者さんの主張や要求、クレームの経緯を整理し、お互いに認識の違いがないか確認すると良いでしょう。
【解決】
確認した事実に基づいて、薬局側の事情やクレームの原因を説明します。
もし、個人で対応できない場合や対応を任せた方が良いと感じる場合は、上司や責任者を呼びます。
しかし、患者さんに同じことを繰り返させないためにも、自分から簡潔に事情を伝えるようにします。
もし薬局側に非があった場合は、謝罪だけでなく感謝の気持ちも伝えましょう。
また、クレーム対応をする際には、初期対応が非常に重要となります。
たとえ薬局側に非がない場合であっても、まずは患者さんの言い分に耳を傾けることが大切です。
薬局のクレーム対応ガイドライン!対応マニュアルで対策しよう
薬局においては、どのスタッフが対応しても問題がないようにするために、ガイドラインを策定することが重要です。
このガイドラインは、患者さんからの苦情を適切に処理し、問題解決に役立つものです。
具体的な対応策は、以下のようなことが挙げられます。
1.患者さんの健康被害の確認
2.被害の拡大防止(散剤の充填ミスなどの場合)
3.処方医への連絡
4.患者さん・家族への謝罪
5.行政機関や薬剤師会への報告
6.再発防止策の検討
対応すべきことが多岐にわたりますが、ガイドラインやマニュアルを参考にすることで、
薬局のスタッフが適切な対応を行えるようになるでしょう。
薬局でよくある【4つのクレーム事例と解決事例】
薬局で発生するクレームについて見てみましょう。
一般的に、薬局でのクレームは以下のような種類に分けられます。
・調剤ミスや説明不足によるクレーム
・薬代や保険適用に関するクレーム
・服薬指導や予約制度などのサービスに関するクレーム
・薬局スタッフの態度や対応に関するクレーム
以上のクレームは、それぞれ異なる原因や背景がありますが、
共通して言えることは患者さんの不満や不安を解消することが大切です。
次に、薬局でのクレームの事例をご紹介します。
<調剤ミスや説明不足によるクレーム>
事例:患者さんが処方された抗生物質がアレルギー反応を起こした。患者さんからアレルギー歴が伝えられていたが、薬剤師が確認せずに調剤してしまった。
対応:薬剤師が患者さんに電話で謝罪し、医師と連絡を取って別の抗生物質を処方してもらった。また、アレルギー歴を記録し、今後同じミスが起こらないように注意喚起した。
<薬代や保険適用に関するクレーム>
事例:患者さんが薬代が高いと不満を言った。薬局では、薬価改定に伴って薬代が変わることを事前に告知していたが、患者さんはそれを見落としていた。
対応:患者さんに薬価改定の理由や仕組みを丁寧に説明し、薬代の内訳を提示した。また、患者さんの経済的な負担を軽減するために、ジェネリック医薬品の提案を行った。
<順番待ちシステムなどのサービスに関するクレーム>
事例:患者さんが順番待ちシステムに不満を言った。受付番号発券機で番号札を取った後、呼び出し時刻や順番状況が分からず不安だった。
対応:患者さんに謝罪し、順番待ちシステムの使い方やメリットを説明した。また、薬局のWebサイトやスマホアプリで呼び出し状況を確認できることを案内し、待ち時間の間に他の用事を済ませられるようにした。
<薬局スタッフの態度や対応に関するクレーム>
事例:患者さんが薬局スタッフの話し方が横柄だと感じた。薬局スタッフは、忙しい中で効率的に仕事をこなそうとしていたが、そのせいで声のトーンや表情が硬くなっていた。
対応:薬局長が患者さんに謝罪し、スタッフに対して話し方や態度の改善を指導した。また、スタッフ同士のコミュニケーションやチームワークを強化し、仕事の負担を分散させる取り組みをした。
以上が、薬局におけるクレームの実情と事例の紹介です。
クレームは、誰にでも起こりうることですが、その対応次第で信頼関係を築くチャンスにもなります。
クレームに遭遇したらパニックにならず、冷静に対処することが大切です。
薬局はクレーム対応で満足度UP!適切な対応ができればOK
薬局では、患者さんが正しい医薬品や適切なサービスを受けることが求められます。
しかし、時には予期せぬ問題や不満が生じることもあります。
そのような場合に、適切かつ迅速にクレームに対応することが大切です。
クレーム対応は薬局の信頼性を高める重要な要素です
患者さんは、問題や不満を適切に受け止め、解決に向けて真摯に取り組む薬局を信頼してくれます。
クレーム対応が迅速かつ適切に行われることで、患者さんとの信頼関係を築けるでしょう。