2023年02月17日
多くの薬剤師は、病院や薬局などの医療機関で働いています。
薬学生さんの中には、就職先を考える際に病院と薬局のどちらがよいか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
「病院と薬局で薬剤師の役割はどう違うの?」
「自分には病院と薬局どちらが向いているのだろう」
と疑問に思われる方も多いでしょう。
この記事では、
病院と薬局における薬剤師の特徴と仕事環境の違いについて紹介します。
病院の薬剤師と薬局の薬剤師の働き方の違いを詳しく知ることで、自分に合った職場を選ぶことができます。
ぜひ最後まで読んで自身の就職先を検討してみてください。
薬局薬剤師と病院薬剤師、それぞれの特徴とメリット
【病院薬剤師の特徴】
病院薬剤師に求められる知識や技術は、病院や病棟によって大きく異なります。
たとえば、がん治療の病棟に配属された場合、抗がん剤、薬の副作用、副作用を軽減する薬など、がん治療の専門的な知識が必要です。病院薬剤師は特定の分野に特化した専門家といえます。
特定の分野でのキャリアップを目指したい方は、病院がおすすめです。
病院の業務は多岐にわたり、向上心が高い方に向いています。
ただし、夜勤の可能性が高く、ほとんどの場合、薬局よりも給与が低くなりやすいです。「夜勤は避けたい」、「給与はなるべく下げたくない」という方は薬局を検討された方が長く勤められるでしょう。
【病院薬剤師として働くメリット】
病院薬剤師は新卒で入職することが多いです。
病院薬剤師は入院患者様と接するため、病状や検査内容、検査結果などをカルテから把握できます。
カルテから「この症例にはこの薬を服用すると、病気が回復する」など病気の経過を間近で学ぶことができます。
専門薬剤師の資格取得を考えている方は、病院で働くことでさまざまな症例を間近でみて、経緯を詳しく知ることができるため、資格取得が簡単になるでしょう。
また、病院には、医師、看護師、作業療法士など、幅広い専門技術を持つ専門家が働いています。
医師、看護師などと同じ職場にいるので、薬の服用に必要な知識や注意点など直接話し学べる機会が多く、特定の分野に強い薬剤師として成長を実感しやすいことでしょう。
【薬局薬剤師の特徴】
薬局薬剤師は、健康な方から重症の持病がある方まで来局されます。
そのため、幅広い知識と能力を使って患者様の適正な薬物治療を、継続的にサポートする役割があります。
薬局薬剤師にはOTCまで網羅した日常的な薬剤の知識も必要とされます。
・抗アレルギー
・解熱鎮痛薬
・胃腸薬
・風邪薬
・漢方薬
・整腸薬
このように、さまざま薬を扱う薬局薬剤師は、専門領域に強い病院薬剤師と比較して特定の領域に偏らない幅広い知識が求められます。
また、昨今の在宅医療の推進に伴い、在宅薬剤師の需要が高まっています。
【薬局薬剤師として働くメリット】
薬局は全国にたくさんありますが、福利厚生がしっかりしている職場を選ぶことで長く働けるでしょう。
働きたい企業が個人薬局かチェーン薬局かで調べると、
【チェーン薬局の場合】:店舗の場所が複数ありますから、自宅から近いなど、自分が働きやすい店舗を見つけることが容易いです。福利厚生もしっかり手厚いケースが多いです。
【個人経営の薬局の場合】:店舗がひとつしかないため、自宅から近い場所にない場合、通勤時間が長くなるだけでなく、福利厚生制度が整備されていないところもあります。
薬局薬剤師の良いところは、患者様が元気になっていく経過を見て「人の役に立った」と実感しやすく、やりがいを感じやすい点にあります。
乳幼児から高齢者まで、様々な年代の多様な患者様と接することになるでしょう。
やりがいだけでなく、病院薬剤師と比べて比較的給料が高いのもメリットです。
また在宅医療では、最期まで在宅で患者様と近い距離でサポートできる点も薬局薬剤師の魅力といえます。
病院薬剤師・薬局薬剤師ともに共通して、患者様・家族・医師・介護士など立場の違う人と蜜にコミュニケーションをとりながら連携し、チームとして物事を進める必要性があることは頭の片隅にいれておかなければいけません。
病院・薬局薬剤師それぞれの将来性
【病院薬剤師の将来性】
高齢化による在宅医療の増加により、薬剤師の需要も高まると予想されます。
病院薬剤師の仕事は他の職場に比べて給与水準が低く、人間関係の複雑さや仕事がハードなこともあります。
しかし、近年は給与水準の低さが問題視されており、今後、給与の見直しが行われる可能性があります。
そのため、今後の動きが期待でき、比較的将来性のある職場といえます。
病院薬剤師は、症例を学ぶことで薬剤師としてのスキルが向上するというメリットもあります。
そのため、新卒の薬剤師の就職先として人気があり、給与が低くても志望する薬剤師が多いという特徴があります。
【薬局薬剤師の将来性】
調剤薬局は、薬剤師にとって最も一般的な就職先の一つです。
薬局で働く薬剤師の数は増えていますが、今後は、薬局の数は縮小していくことが予想されます。
人口減少による処方箋の減少に加え、薬局事務員による一部のピッキング行為の代替が可能になったためです。
こうした背景から、調剤室における薬剤師の仕事は減少傾向にあります。
しかし、薬剤師の仕事は「患者様に薬をお渡ししたら終わり」ではありません。
患者様とのコミュニケーションを深め、薬を使用する患者様の経過を見守り、評価し、よりよい治療にフィードバックすることで、薬剤師の専門性を十分に発揮することができます。
地域医療への貢献に意欲的な薬剤師にとってプラスになるでしょう。
さらに、高齢化社会に伴い、在宅医療の普及がますます進んでいます。
在宅医療で活躍できる薬剤師のスキルは、患者様や医療関係者にとって重要な存在です。
マイナビ2024では、現役の薬局薬剤師の活躍がわかる仕事研究「プロフェッショナルの仕事」掲載しています。
富永薬局では在宅医療で活躍したい薬剤師を募集中
富永薬局では、在宅医療の現場で活躍したい薬剤師も募集しています。
患者様の自宅での様子を知れて、薬の管理を任せてもらえるやりがいのある仕事です。
本記事を読んで「薬局薬剤師」を検討されている方は、こちらより採用情報をご確認ください。
採用情報 | 富永薬局グループ (kusuriya.co.jp)
薬局薬剤師か、病院薬剤師か ~選ぶ際のポイント~
病院か薬局かで就職先を選ぶとき、「何を」重視するかによって就職先は異なるでしょう。
【病院薬剤師】はこのような方に向いています。
・専門領域での薬剤の知識を習得したい方
・最新の医療に携わりたい方
・医療現場で仕事をしたい方
・夜勤でも問題なく働ける方
・給料面は気にしない方
病院薬剤師は給与が低いという難点がありますが、治療薬の開発や医療現場で活躍でき、専門性を磨ける傾向にあります。
【薬局薬剤師】は以下のような方に向いています。
・高収入が欲しい方
・患者様と長く関わり社会への貢献度を直に実感したい方
・就職・転職のしやすさを重視する方
・自身の健康やワークライフバランスを重視する方
病院薬剤師よりも薬局薬剤師は年収が高く、患者様にも長く寄り添えられ、在宅訪問など地域に出向く機会も増えてます。
薬局薬剤師として働いている先輩の声
Q1.この会社を選んだ理由は?
県南部だけで19店舗展開という「地域への集中力」があります。行き届いたサービスが出来るよう近い店舗が強い協力体制をとっている為、その地域の人に確かな安心感を与えてくれます。さらに自社で介護部門が確立しており在宅介護支援と密な連携が取れるという点にも心惹かれ就職を決意しました。
Q2.今の仕事・業務の魅力はどんなものがありますか?
今は様々な科の処方を扱える環境である為に知識が大きく広がり、また同じ病気でも医師によって考え方が大きく違うのを見るととても面白いと感じます。来患数の多い店舗では監査の速さ・正確さに磨きをかけ、落ち着きのある店舗では一人ひとりの患者様とじっくり対話できるなど様々な経験ができるのも魅力です。
Q3.今後の目標・夢について教えてください。
夢は地域に根差した薬剤師になることです。そのために、まずは個人や自社勉強会(サンゼミ)などでしっかりと薬の知識を増やし、在宅連携や地域の勉強会・交流会に積極的に参加して、他職種や患者様とのかかわり方を理解しておきたいと思います。
Q4.休日はどんな過ごし方をされていますか?
人との約束がなければ、サイクリングやボルダリングで体を動かしたり、映画館やカフェでゆったりしたりと、その時にやりたい!と思ったことをやって過ごしています。また、月に1回は必ず実家に帰る日と、家から出ずに完全に体を休める日を作るようにしています。
今後のキャリアに合わせて、自分に合う職場を選びましょう
病院や薬局などの医療機関で働く薬剤師は、主に薬の調剤や服薬指導を担当しています。
それぞれの仕事の内容をよく理解したうえで、薬剤師としてどのように活躍したいかを考えることが大切です。
薬剤師の仕事は、今後さまざまに変化していきます。
これから必要とされる薬剤師になるためには、患者様や他のスタッフと良好な関係を築き、スキルアップや収入アップにつながることを学ぶことで、自分自身の成長につながります。
富永薬局では定期的な勉強会を開催や資格取得支援制度を整備しています
また、調剤業務における薬剤師の負担軽減、患者様の待ち時間短縮のためのアプリや宅配サービスなど時代に合わせた取り組みを日々行っております。
年間休日も120日以上設けており、残業時間も数時間と働きやすい環境を整えております。
この記事を読んで比較検討し、【薬局 薬剤師】に少しでも興味を持たれた方は、当社のHPを参考に今後のキャリアを考えてみてはいかがでしょうか?