わたしたちの薬局には毎日、さまざまな患者さんが処方せんを携えてお見えになります。どの患者様にも共通しているのは「治したい」「健康に近づきたい」という切なる思い。
そして薬の専門家として一人ひとりの治療と療養生活をサポートするのが薬剤師です。
しかし「薬のことを正しく知ってもらいたい」「安全に、きちんと薬を続けてもらいたい」という気持ちが先行し、ともすれば、つい患者さんに分りづらい専門用語を使ったり、医療者本位の説明になっているかもしれません。
患者様の心に寄り添い、チーム医療で患者さんを支えるために、薬剤師には今、より良い人間関係を築くコミュニケーション能力が求められています。
第328回サンデーセミナーは『仕事の質を上げるビジネスコミュニケーション研修』。
講師の川上陽子先生は約4カ月ぶりのご登壇でした。前回7月に教えていただいたことを現場で実践してきた受講者たち。川上先生の目にはどのように映ったでしょうか。
今回はまず「おもしろレジャーランド」というグループワークを体験。各人に与えられた断片的な情報をもとに制限時間内に、チームとしてある課題を達成しようとするゲームです。
その後、メンバー間で与え合った影響について課題達成と人間関係の面から振り返りました。
「相手の反応はあなたのコミュニケーションの結果です」
川上先生、楽しく実践力を身につけられる講座をありがとうございました。
<受講者の声>
○コミュニケーション技術は自力では学びにくいので、このような研修はとても役立ちます。自分に対する気付きがあり、仕事の場面だけでなく家庭や社会生活でも大いに役立ちそう。
○患者様のニーズは多様で、本当の課題は実際にコミュニケーションをとってみないとわからないことが多い。表情やしぐさなどの非言語の部分もしっかり意識して対応し、一人でも多くの患者様と信頼関係を築いていきたい。
○相手の言葉を理解し、相手から引き出せるように、安心してもらえる表情や声のトーンにも心がけたい。
○自分の癖を知ることができた。自分で思っていた以上に伝えることに注力しすぎて周りが見えていなかった。
○思い込みをなくして伝える力と聞く力をさらに高めてコミュニケーション力をあげていきたい。