第377回 サンデーセミナー
【日時】 2020年12月17(日) 9:50~12:30
【会場】 zoom会議室
セントラルフォレスト(岡山市北区本町6-30第一セントラルビル2号館8階)より中継
【講義プログラム】
■『神経発達症の理解とお薬とのつきあいかた』
大野 繁 先生
(医療法人 大野はぐくみクリニック 理事長)
■『ADHDとASDについて(薬物療法も含む)』
益本 肇 氏
(東和薬品株式会社)
【研修認定単位】 1.5単位
オンラインのウェビナー形式もすっかりおなじみになってきました。何かと慌ただしい年の瀬も、自宅でしっかり勉強できるのは嬉しい、との声も聞かれました。
さて、第377回のサンゼミは、小児神経専門医である大野繁先生のご講演です。
【受講者のこえ】
■ ADHD、ASDの処方は時点では少ないが、服薬指導が重要な疾患かと思うので、今回は色々聞けて良かったと思う。ADHD、ASDの症状、現場の医師の話を聞き、実際の服薬指導の際、患者さんや親などへ適切な指導をするよう、今日学んだ知識を生かしたい。
■薬の効果を自分自身で感じられる子は2割くらいしかいなくて、お薬を使ってから同じようなことがあって以前は我慢できなかったけど「今日は我慢ができたね」と声掛けをしたりすることは大事だとわかり、ご家族から相談されたときにアドバイスしたいと思いました。
育て方を責めたりするご家族もいると思いますが、育て方の問題ではなく生まれつきの特性であることを知ってもらいたいです。
子供の社会生活を助けるため、親御さんの支えになってあげられれば良いと思います。
■発達症のお子様を持つご家族の方に投薬するのはとても神経を使うので、大野先生への質疑応答がとても興味深く参考になりました。
■親へのアプローチについて薬の説明に注力するのではなく、親が不安になっている点についてサポートできるような仕事を行う。
■ADHDがどういう病気かを知り、薬剤師として薬の作用・副作用など一般的なことをしっかり理解しておこうと思いました。子供で錠剤が飲みにくい場合は、粉薬・内服液がある事を伝えたり、食欲不振などがないか副作用は発現していないかの確認もしっかりしようと思います。ご家族が悩んでいたら話を親身に聞いて少しでも力になりたいです。
■ADHDの特性や治療などについて知ることが出来ました。有病率は30人のクラスに1~2人いる割合になるので、身近な病気であると改めて思いました。薬を飲んでも本人が効果を感じる割合は低く、家族や学校の連携が大切であることが分かりました。社会全体がADHD、自閉症スペクトラムについて理解し、助け合えるようになってほしいと思いました。
■ADHDは適切な薬が使用されるとかなり改善されるという事で、20人に一人ADHD体質もつとおいことで社会の状況、文化の背景、時代背景にも左右される、小さい頃は男子の方が女子の4~5倍で成人になると男女差は無いが年齢が上がるほど発達症が聴取しにくいという事で、患者さんにどう向き合っていくのか、どのように言葉をかけるのかを考えさせられた。
ASDは脳の発達の偏りが要因とされているが根本的治療は無く対症療法であり、年齢が上がると他精神疾患も併用という事で、どのように話を聞いていくのか薬の飲み方についても勉強になった。
■神経発達症は育て方の問題ではなく生まれつきのもの。お薬の服用によりコントロールできる場合、小さいうちは飲ませるのは大変なので前向きな変化が薬の内服で実感できていることが大切。また年齢が高くなるにつ入れて内服の意義を理解して飲めるようにしていく。
ADHD、ASDともに不注意、多動性、衝動性を中核症状とする行動障害。子どものADHDでは多動性、衝動性が目立つ傾向、大人では不注意症状が目立つ傾向である。ADHDは大人の場合は診断が難しかったり、子どもの場合は親が認めたくなかったりして、病院を受診しなかったりすると思うが、日常生活に支障が出たり、いじめなどにつながる可能性もあるので、早期からの適切な対応が重要になってい来ると感じました。またADHDの特性は個性であり、得意なこと、苦手なことを把握して、周囲にもサポートしてもらいながら、長所として上手にコントロールしていけたらよいと思いました。
■小児のADHDやASDは近年増えているように感じられ、服薬指導時に家族かあの質問もよくあるので、専門医の話を聞くことができ、とても興味深く参加できました。患者様毎の個人差が大きい病気だと感じました。患者様によってさまざまな症状の違いがある事を理解し、SPELLをふまえ対応できればと思います。高年齢になると家族だけでなく本人の薬への理解も大事になることも考慮していきたいです。
今回のような小児の病気については、患者本人から正しく症状を聞くことが困難なことも多いので、とても役立つと感じています。
■教育現場で今一番問題にっているADHDの事例を具体的に説明を受けて、もやもやしていたことが少しはっきりしました。投薬時に患者様の歴史を踏まえて服用の内容、SEはもちろん生活環境、社会環境等にも目を向けてもらう方向で話をしていきます。
■ADHDの患者さんの処方に触れる機会が増えてきているので、病態や薬について理解を深めることができてよかったです。処方する先生の考えと、製薬会社からのまとめられた情報を同時に聞くことができたので、よく理解できました。
■病態の基本から実際のDr.による治療方針、使用薬剤の知識等、一連で勉強できたため実際の業務に役立てやすいです。ADHDの子供の患者さんへの投薬を行っているため、保護者の方と話をするときに、薬剤師の立場としてどう話をしたらよいか、今回のDr.のお話を参考にすすめていきたい。
自学では取り組みにくいことを解説していただけるのでありがたいです。
■大野先生にはADHDやASDの患児やお母さんについて服薬指導のヒントを教えていただけたと思う。薬物療法も治療にとっては大きなポイントなので、年齢によって剤型選択や患児への声掛けなど含めて少しでもお薬とうまく付き合っていただけるような指導が出来たら、と思う。
■処方医の話は大変参考になる。処方せんに書かれていない診断・生活指導・検査が見えてくる。
■ADHDなどの患者さんとはコミュニケーションをとることが難しく感じていたが、今回丁寧なご講演をいただき臨床像について理解することが出来ました。
患者や家族の方には直接聞きにくい内容でもあるので、医師の考えや処方意図が聞けるのはとてもためになりました。薬の服用開始のタイミングや止め時など、ご家族も気になるところだと思うので今回色々な話が聞けて良かったです。
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