第389回サンデーセミナー(2021年12月)【オンライン】介護予防で健康寿命延伸

第389回 サンデーセミナー

【日時】 2021年 12月19(日) 9:50~12:30

【会場】 zoom会議室

     SWITCH WORKS(岡山市北区本町6-30第一セントラルビル2号館7階)より中継
【講義プログラム】
 ■『今日からできるフレイルチェックとロコモ予防』
  佐藤 三矢 先生
  (吉備国際大学保健医療福祉学部 准教授)

 ■『明日から役立つ漢方薬~最近の話題と漢方薬の服薬指導について~』
  川崎 悦生 氏
  (株式会社ツムラ)

【研修認定単位】 1.25単位

 

 

フレイルとは高齢者が要支援・要介護となる危険性が高い“虚弱な”状態。
以前から富永薬局のお店では、ご希望の方に「フレイルチェック」「生活習慣チェック」を無料実施しています。
最近では新型コロナ禍による感染予防のため、フレイル測定相談会などのイベントを行うことが難しくなっていますが、薬局におけるフレイル予防や介護予防への取組みは、地域住民の健康をサポートする上でとても重要なことだと考えています。

 

第389回のサンゼミは、理学療法士の佐藤三矢先生をお迎えし、フレイルチェックを徹底解説していただきました。
「フレイル」「ロコモティブシンドローム」「サルコペニア」の言葉の整理と概念の確認から始まった講義。佐藤先生の話題の豊富さと歯切れのよい語り口に引き込まれます。
フレイルには「身体的」「社会的」「心理精神的」な3つの側面が絡み合っていること、いくらリハビリをして活動量を上げて予防しようとしても心が伴わないと上手くいかないことなど、療法士としての実体験を交えつつお話しいただき、「フレイルチェック」の実践にすぐにも役立てられる勉強ができました。

佐藤先生、ありがとうございました。

 

 

 

 

【受講者のこえ】

 

 佐藤先生の講義ではフレイル、ロコモ、サルコペニアの概念からフレイルチェック項目の細かい部分まで掘り下げて学ぶことができた。ロコモ予防のヒントも学ぶことができたので、実際にフレイルチェックの際や服薬指導にアドバイスとして運動の仕方や生活習慣改善の動機づけに大いに役立ちそうだった。

生活習慣病の治療をしていく中で、適度な運動はとても大切になってくると思いますが、今回の講義の中で出たロコモ、サルコペニア、フレイルの予防につながると思いました。普段の投薬で患者さんのQOLを維持していくために、今日の講義の内容を取り入れたいと思います。
ロコモ、サルコペニア、フレイルは大学時代に授業で教わりましたが、今日の佐藤三矢先生のお話はイメージしやすい内容で理解が進みました。

 フレイルチェックをする時に高齢者は質問の意図を汲みとれていないことがあるので、とまどっているようならわかりやすい言葉で質問を変えていってあげると答えやすくなると知った。理学療法の先生の目線からのフレイル、ロコモは興味深かった。同じテーマでも職種が違えば目線が変わることを実感した。今後もいろいろな職種の先生の話が聞けると視野が広がって良いと思います。

高齢者の抱える問題を多面的に勉強できました。投薬時に効果的な運動を説明できます。問題のない人は階段を利用する、スロースクワットトレーニングを勧める、1日15分の散歩も紹介します。

 

 フレイルチェックを行う際には身体機能だけでなく、社会的な側面(家族構成や周囲の環境等)と心理精神的側面(後ろ向きになっていないか、不安や悩みはないか)も意識して確認していきたい。チェック項目の何に着目して確認すればよいのかよくわかった。

 

 フレイルチェックの内容について一つ一つ詳しく知り考えることができた。薬剤師として患者さんと関わる中でこれらの項目に当てはまる方と出会うこともあると思うので、何かアドバイス、アプローチしてみたい。

 ロコモ予防には階段昇降運動や椅子からゆっくり立ち上がったり座る事、1日15分続けて歩くこと、と家ですぐにできることが多く、日常生活をする中でも自然にしているようなことも多いが、意識して毎日となるとなかなか難しそう。3日に1回とかでもよいので続けることが大切だと思った。

 フレイルチェック項目の目的を理解することができた。今後チェックを行う際には、質問意図を考慮しながら質問の仕方を工夫し判断していこうと思う。また、チェック結果を伝えるだけでなく生活習慣を少しでも改善しようという意識付けできるようなアドバイスを実践していこうと思う。

 ロコモ予防するためには本人の前向きな気持ちも必要であるとわかり、精神面からも考えて支援していきたいと思った。

 

 フレイルチェックの評価の仕方について、先生ご自身の考え方を踏まえて丁寧に解説していただいたので、フレイルチェックの実践に役立てていきたいです。高齢化が進む中、フレイル等の言葉注目されています。専門的なお話を分かりやすく聴けて良かったです。

 生活習慣病に関する薬を服用してい患者の中にはなかなか運動の習慣を持てない方もいる。身体と精神そして社会性はすべて連携していること、将来の目標とする自分の姿を考えてもらうきっかけを服薬指導に入れていきたい。新型コロナ感染渉外未だ終息しない中、人と会わない話さない人は少なくない。フレイルが起こらないようにするのは実はかなり難しそう。

 患者さんに接しているときや服薬指導の際に、生活上のアドバイスや生活指導に繋げていきたいです。地域包括ケアシステムの中で今回講演いただいた内容を活用して他職種への橋渡しに繋げればと思います。

 人を転がすのがうまいから転がさない方法を考えられる…ってその通りだなあと。自己紹介に感動したのって初めてかもしれません。すごくお話し上手な方で聞きやすかったです。フレイルは聞きたいテーマだったのでとても良かったです。

 フレイルチェックに対するグレーな部分の質問を解説していただき、自信を持ってフレイルチェックを行える態勢ができたと思う。患者さんへの声かけの仕方、運動の仕方など参考になりました。

 理学療法士としての患者様のリハビリの様子が聞けてよかった。心と体、フィジカルのアプローチがリハビリ、ロコモ予防に大切なのだと知った。とても分かりやすくフレイルチェックのご指導をいただき、これから患者さんの予後も良くしていきたいと感じました。

 

  

つづいて、株式会社ツムラ 川崎悦生氏からは、漢方の基本的概念から、漢方にまつわる最新トピックスをご教授頂きました。
近年、漢方薬の使用量は増加傾向にあります。飲みにくいと言われがちな漢方薬服薬のポイントは、まさに明日から現場で使えるインプットでした。

 

 

【受講者のこえ】

 

漢方薬の飲み方の部分はたいへん勉強になった。いわゆる小児や高齢者の服用方法と同じような形で漢方も服用可能であることで安心して薬を患者様にお渡しできると感じた。

 

漢方は飲み込む力が弱っている人には服薬ゼリーとともに服用、小児にはゼリー、ヨーグルト、ココアと一緒だと飲みやすくなるなど、服薬指導に生かせる役立つ情報でした。また、六君子湯のことを勉強できて良かったです。

 

六君子湯による食欲改善作用のメカニズムを理解することができた。特にグレリンに対する作用を理解したことで抗がん剤治療されている患者様への服薬指導を自信もって行っていけると思う。

 

同じ感冒でも虚証なのか実証なのか、または寒証なのか熱証なのかによって適切な漢方がある。漢方における「証」の考えをもっと深く学びたいと思った。

 

最近の話題をエビデンスを元に講演いただいたのでたいへん興味深く拝聴しました。

 

漢方の基本的なところから久しぶりに聞けてよかったです。統計を見ながら以前よりも多くのDrが使うようになってるなあと感じました。漢方の飲み方、間隔等あらためて丁寧に指導できるようにしたいと思いました。

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