2023年05月15日
オンライン服薬指導は、
感染リスクを避けられることや自宅にいながら服薬指導が受けられるなど、
患者さんにとって多くのメリットがあります。
しかし、
「インターネット環境がない、または不安定な場合には
電話でのオンライン服薬指導は受けられるの?」と不安に思っている方もいるでしょう。
オンライン服薬指導は、今後ますます注目されることが予想されます。
今回は電話でのオンライン服薬指導について、詳しく紹介します。
*オンライン服薬指導とは?だれが対象?どうやって利用する? の記事を読んで
自分がオンライン服薬指導の対象となるかを判断してから、こちらの記事を読むことをオススメします。
オンライン接続できなくても、電話で服薬指導は受けられる?
「0410対応」により、インターネット接続がない場合でもオンライン服薬指導が電話で受けられるようになっています。
改正薬機法は2020年9月の施行を予定していましたが、
新型コロナウイルスの感染拡大により、外出を控えたい方や遠隔地に住んでいる方にとって、
電話やオンラインでの医療サービスが必要不可欠となりました。
以下では、薬機法と0410対応の違いについてみていきましょう。
「薬機法ルールと0410対応のルール」
2020年の新型コロナウイルスの蔓延を受け、日本では臨時的な対応が認められました。薬機法ルールと0410対応のルールのオンライン服薬指導にはいくつか違いがあります。両方のルールが存在するため、その主なポイントを比較してみます。
【薬機法ルール(改正後)】
通信方法:映像と音声
薬剤師:かかりつけ薬剤師・薬局が望ましい
服薬指導計画:服薬指導計画の作成は不要ですが、服薬に関する必要最低限の情報は明らかにしておく必要がある
【0410対応のルール】
通信方法:電話(音声)のみでも可
薬剤師:かかりつけ薬剤師・薬局、居住地にある薬局が望ましい
服薬指導計画:規定なし
参考元:日本薬剤師会
コロナ収束まで継続される予定の「0410対応」は、
現在行われている薬機法対応よりもやや柔軟性の高いルールです。
「0410対応」に基づき、薬剤師が電話で患者さんに服薬指導を行うことも可能になりましたが、
映像及び音声の送受信により相手の状態を確認しながら通話をすることはせず、
ほとんどの場合は「電話」による方法で行われています。
薬剤師によるオンライン服薬指導は、病院や薬局に行くことが難しい方にとって、
大変ありがたいサービスとなっています。
0410対応により、オンライン服薬指導の実施が容易になり、
患者さんのニーズに迅速かつ適切に対応することが可能になりました。
オンライン服薬指導は、通院や来局が困難な患者さんだけでなく、
仕事や家事などの多忙な日常生活を送る方々にとっても大きなニーズを満たすものです。
今までなかなか薬局に行けなかった方や遠くて通えなかった方でも、
気軽に薬剤師からのアドバイスを受けることができるようになり、健康管理に役立つことでしょう。
また、新型コロナウイルス感染症のような緊急事態が発生した場合でも、
適切な服薬指導を受けることができるため、より安心して薬剤を使用することができます。
オンライン服薬指導は、法改正により実装されたこともあり、
将来的にも継続される可能性が高いと言われています。
電話で服薬指導を受ける場合の条件とは?
ここからは、電話で服薬指導を受ける条件についてみていきましょう。
実施方法:初回でも、薬剤師の判断により、電話・オンライン服薬指導の実施が可能です。これにより、患者さんは自宅で薬剤師とコミュニケーションを取りながら、正しい薬の飲み方や副作用の予防方法を知ることができます。
通信方法:電話(音声のみ)でも可能です。電話での服薬指導では映像や文書の資料を利用したり、患者さんの状態を確認したりできないため、薬剤師が患者さんに十分な説明をすることが求められます。
薬剤師:かかりつけ薬剤師・薬局や、患者の居住地にある薬局により行われることが望ましいです。薬剤師が患者さんの病歴などを把握し、適切な服薬指導を提供します。
対象の診療:オンライン診療、訪問診療に限らず、どの診療の処方箋でも可能です。
薬剤の種類:原則として全ての薬剤が対象です。ただし、手技が必要な薬剤については、薬剤師が適切と判断した場合に限ります。
例えば、
注射薬や点眼薬など、専門的な知識や技術が必要な薬剤については、
薬剤師が患者さんに適切な指導を提供するために、対面での指導が必要となる場合があります。
0410対応により、
遠隔地にいる患者さんでも容易に薬剤師とのコミュニケーションが取れるようになりました。
これにより、地域による医療格差の解消や高齢者などの移動が困難な方にとっても医療サービスがより
身近なものになると期待されています。
また薬剤師との間でよりプライバシーを保った状態で話ができるため、
患者さんの気持ちに寄り添った指導が可能です。
電話やオンライン服薬指導の適正な利用により、
患者さんの健康状態の向上につながることが期待されます。
オンライン服薬指導の流れと費用について
オンライン服薬指導が可能な場合、以下の流れで実施されます。
1.診察
患者さんが対面またはオンライン診療により、医師の診察を受けます。
2.処方箋の送付
薬局に医療機関から処方箋がFAXなどで送付されます。薬剤師は患者さんの健康と安全を最優先に考慮し、専門的な知識を駆使して、患者さんに最適な薬剤の選択や用法・用量の説明を行います
3.オンライン服薬指導の実施
電話やスマートフォン、タブレットなどの情報通信機器を利用し、患者さんとコミュニケーションを取り、疑問や不安を解消していきます。オンライン服薬指導を実施することで、患者さんが薬剤を正しく理解し、正しく服用することができるようにサポートしています。
4.会計
薬局指定の方法で会計を行います。
5.薬剤の交付
患者さんが安心して薬剤を受け取れるよう、薬剤師が調剤した薬剤を迅速かつ確実に自宅まで配送します。配達日時については、患者さんの希望や都合に合わせて柔軟に対応します。
また薬剤師は品質を確保するために薬剤の特性や適切な保管方法を考慮しながら、
配送時に必要な措置を講じます。
例えば、気温や湿度によって劣化する薬剤については、品質を維持するように配慮します。
6.薬剤使用期間中のフォローアップ
次回来局までの薬剤使用期間中、患者さんが適切に薬剤を使用できるよう必要に応じてフォローアップを行います。
薬剤師によるオンライン服薬指導は薬剤師が患者さんの服薬状況を確認し、
適切な服薬指導を行うことで、治療効果の向上や副作用の軽減につながります。
また薬剤師は患者さんの健康管理を総合的にサポートすることもできます。
例えば、
栄養指導や生活習慣の改善についてアドバイスを行うことで、患者さんの健康増進に貢献しています。
オンライン服薬指導は患者さんが自宅にいながら
薬剤師とコミュニケーションを取ることができるため外出や通院の負担を軽減できます。
また薬剤の配送についても、自宅で受け取ることができるため、患者さんの負担が減ります。
オンライン服薬指導は、患者さんのストレス軽減や生活の質向上につながることが期待されています。
【オンライン服薬指導にかかる費用はどれくらい?】
自己負担額は【数百円程度】で済むことが多いです。
一般的には面談にかかる費用と同様に、保険が適用されることが多いです。
ただオンライン服薬指導を行う医療機関や薬局は限られているため、
費用や保険適用範囲については事前に確認することが大事です。
*医療保険以外にも健康保険や介護保険などが適用される場合もあるため、
状況に応じて医療機関や保険会社に問い合わせておくと安心です。
オンライン服薬指導で薬剤師のアドバイスを受けよう!
「オンライン服薬指導」とは、パソコンやスマートフォンのテレビ電話を介して、
薬剤師が患者の状態を把握し、薬の飲み方を指導する制度です。
0410対応により、電話での服薬指導も可能です。
この制度を利用することで、患者さんは自宅にいながら必要な薬を手に入れることができます。
また、オンライン服薬指導には、患者さんや薬剤師の負担を軽減し、感染症への感染リスクも軽減できます。
このように、オンライン服薬指導は、医療現場における新しい取り組みの一つとして注目されているのです。
薬剤師は丁寧かつプロフェッショナルな指導を提供し、
患者さんが健康的な生活を送るために必要な知識や情報を提供することを大切にしています。
富永薬局の薬剤師は医療における最新の知識や技術に精通しており、
患者さんの健康に関する様々な相談にも対応可能です。